旧ソ連・東欧諸国の観光情報

 

中央アジア、ウクライナ、ベラルーシ、モルドバ、バルト三国、コーカサス三国、ポーランド、など、JATMが厳選した観光スポット、見どころをご紹介します。各エリアのご旅行をご検討される際にはぜひこちらをご参考にご覧ください。

ウクライナ・ベラルーシ・モルドバ

ウクライナ、ベラルーシ、モルドバ

豊かな自然と深い歴史と見所が多いウクライナ。スラブ人の初めて公国が置かれたのは現在のウクライナの首都キエフで、ロシア正教の礎が築かれたのもこの地です。ロシア料理はウクライナ発祥が多く、料理の美味しさはロシア人のお墨つき!古代には、スキタイ騎馬民族が平原から黒海まで行き交い高度な金製品の文化をもたらしました。一方、森の民であるスラブの文化や自然崇拝の伝統も色濃く残しているのもウクライナやベラルーシの地域です。ベラルーシは原発関連の視察も多く手がけていますが、短期間のビザ免除も今年から進み、観光需要が期待されます。ワインの名産地モルドバは小国ながらユニークな旅ができる場所。この知られざる国々の魅力は尽きません。

観光

キエフ
キエフ
世界遺産に登録されているペチェルスカヤ大修道院や聖ソフィア寺院など、東スラブで最も歴史のある教会が点在し、フレスコ画やイコンに彩られた内部をまじかにご覧頂けます。
深イィ~話 テレビ番組『ナニコレ珍百景』で珍百景が登場する際の、鐘の音が響き重なりあうような音楽は耳に残っていませんか?実はこれキエフにある『黄金の門』という曲で、ムソルグスキーのピアノ楽曲『展覧会の絵』の一場面なのです。門の歴史と鐘にはとても深い歴史があるので、是非現地で味わってみて!
クレヴァニ愛のトンネル
(ウクライナ)

クレヴァニ
キエフからリヴィフに向かう途中に「愛のトンネル」と呼ばれる美しい景観があります。文字通り、3kmにわたって森林が織りなすトンネルの中を線路が伸びる様はとても美しく、この上を恋人たちが手をつないで歩くと願いが叶うと言われています。
深イィ~話 恋人同士の願いが叶うという言われは、あまり知られていませんが実話から生まれました。ここにはかつて軍事基地があり、地元の娘と軍人がこのトンネルで密会し愛を育んでいました。携帯も無かった時代、連絡が取れない年月が流れました。彼は戦死したと娘は諦めかけ、軍人は無事に戻ったものの娘を忘れようとしていた時、思いを募らせトンネルを歩いていた二人は十数年の時を経て再会を果たし結ばれたという、ウクライナの歴史と美しき恋の物語が凝縮した場所なのです。
西ウクライナ
西ウクライナ
中世はポーランド王国の一部として、20世紀初頭まではハプスブルクの君主国であったオーストリア=ハンガリー帝国の支配化にあった西部は、他の都市とは一味異なる西洋風の景観が広がっています。ヨーロッパの真珠と讃えられるリヴィウの他、世界遺産であるチェルニウツィも西ウクライナの観光名所です。
深イィ~話 リヴィフっ子は「名産チョコレートとコーヒーのように、甘く深い味わいのある街」と自称します。旧市街にはチョコレートショップやチョコケーキが並ぶカフェが軒を連ね、恋人達が行き交います。正教と一言でいえどウクライナ・ロシア・アルメニアと宗派の教会があり、カトリックのポーランド教会、シナゴークなど、多様な宗教や歴史を受け入れてきた建造物が街歩きに深みを添えています。
カルパチア(ウクライナ)
カルパチア(ウクライナ)
カルパチア山脈の麓には世界遺産の木造建築が点在します。最高峰ホヴァーラ山(2061m)は元気な子供達も登る山。普段からハイキングをされている方であれば登頂可能です。ウクライナで独特の発展を遂げたピーサンカ(イースターエッグ)の博物館もあり、見所が沢山の地域です!
深イィ~話 当社をご利用頂いたお仲間旅行の方々も最高峰ホヴァーラ山を登頂し、日本人で始めての団体と山の管理人から大歓迎を受けました!他の山では、ばったり在日大使館で働いていた方にも会い、親日的な人々との出会いに暖かい旅となりました。登山の後には、近くにあるビール工房の立ち寄りも旅の楽しみ♪登頂記念メダルも売っています!
ひまわり(ウクライナ)
ひまわり(ウクライナ)
ソフィア・ローレン主演の『ひまわり』を映画をご覧になった方は多いのではないでしょうか? この広大なひまわり畑は,実はウクライナで撮影されました。7月頃、キエフから南へ進むと一面のひまわり畑が広がる世界で最もヒマワリを生産する国です。
深イィ~話 北アメリカ原産のヒマワリは、16世紀初頭の大航海時代にスペイン人が種を持ち帰り、フランスがスペインに入る17世紀にロシアに入りました。時は絶対王政で知られるブルボン朝のルイ14世(太陽王と称し、ひまわりを紋章とした王)とロマノフ王朝のピョートル大帝の治世、ロシアと西洋の文化交流が盛んになると同時にヒマワリ栽培も浸透していきました。そしてエカテリーナ女帝による、不凍港(黒海)を目指した南下政策とともに、比較的暖かい現在のロシア南西部からウクライナへとヒマワリ栽培が広がりました。ロシア正教では40日間の断食の期間がありますが、断食の食料リストにヒマワリは含まれず。そのため、正教徒の多いロシアの人々はこの期間に種子を食べることが習慣となり、19世紀半ばには常用化し、今は世界最大の生産国です。ひまわり油やその油を使ったマヨネーズは種類が豊富でお土産にも最適です♪
イワン・クパーラ夏至祭
(ウクライナ・ベラルーシ他)

イワン・クパーラ夏至祭(ウクライナ・ベラルーシ他)
ゲルマン系の民族が代々受け継ぐ夏至祭も、ルーシを起源としたスラブ族は独自のスタイルに昇華させました。ソ連の宗教弾圧からも隠れて祭りを行い続けたウクライナやベラルーシでは、今も伝統が途切れることはありません。昼には森で花を摘み冠を編み、夜には焚き火をおこし火を飛び越え、花冠が小川に流れで寄り添うと恋人が結ばれると信じられ・・・森を生き抜く神秘的な祭の一つです。
深イィ~話 地方では、子供からおばあちゃんまで三世代で参加する夏の心温まる風物詩。うん十年前にはこのおばあちゃんも乙女で、花冠に恋を願ったかと思うと、胸がキュンとなります。都市部では現代風にアレンジされ、フェス感覚で若者が集う夏のイベントになりましたが、幾たびもの支配を乗り越え伝統継承できていること自体が奇跡的です。
ヴャウォヴィエジャの森
(ベラルーシ)

ヴャウォヴィエジャの森(ベラルーシ)
ベラルーシからポーランドに広がるヴャウォヴィエジャの森は、『ヨーロッパに残された最後の原生林』と言われ、両国で世界自然遺産に登録されています。ヨーロッパバイソンの生息が復活し、森の散策路から保育されるヨーロッパバイソンを見ることができます。
深イィ~話 この森にはジェドマローズと現地では呼ばれるサンタクロースが住んでいます♪地元の子供達はマローズおじさんに会いに森にやって来て、自然の大切さも学ぶ。教科書には無い勉強法もこの地域にはたくさんあります。
城と要塞(ベラルーシ)
城と要塞(ベラルーシ)
ベラルーシの4つの世界遺産の内、2つが城にかかわります。ルネサンス様式とゴシック様式が混在する建造物としての価値の高いミール城(とその関連建造群)と、支配者が度々変わりも発展を遂げたネスヴィジ城。どちらも見ごたえがあります。
深イィ~話 世界遺産ではありませんが、ブレスト要塞は1941年、独ソ不可侵条約を破りドイツが真っ先にソ連へと侵攻をはじめた地。終始攻防を続けた砦として、ブレスト要塞はソ連の名誉称号「英雄都市」を与えられたました。ブレストの町からポーランドとの国境までは、僅か16km。大陸の歴史を感じられる訪れていただきたい場所の一つです。
プーシキンの家博物館(モルドバ)
プーシキンの家博物館(モルドバ)
ロシアの国民的詩人であり作家であるプーシキンが、大作『エヴゲーニイ・オネーギン』を書き始めたのもこのモルドヴァのキシナウ(ロシア語名キシニョフ)です。当時の家具や彫像が残ります。小さな博物館ですが一見の価値ありです。
深イィ~話 政治色が帯びてロシアから一時モルドバに追放されたプーシキン。モルドバは人種的にはラテン系のルーマニア人に程近く、学芸員の話しによると異文化を楽しんでいたようで、作品のインスピレーションも多く得ていたようです。
200km続くワイナリー
(モルドヴァ)

200km続くワイナリー(モルドヴァ)
モルドバ共和国最大のワインメーカーであるミレスチ・ミーチ社の地下ワインセラーの通路は全長約200kmに渡ります。蛇口からワイン!も夢ではない場所があります。紀元前3000年頃より伝統的なワインが製造されていたと言われる歴史あるワインです。
深イィ~話 フランスのブルゴーニュ地方のワインが美味しいことは有名です。その緯度を東へ辿っていくと、ハンガリーで名高い貴腐ワインの産地トカイ、ルーマニアでピノノワールが生産されるマラムレッシュ地方、そしてモルドバのキシナウへとつながります。キシナウは緯度47度、ブルゴーニュ地方のロマネコンティの産地とちょうど重なります。モルドバは国の約8割が肥沃な黒土で覆われ、大陸性の気候に北西はカルパチア山脈からの冷たい風、南は黒海からの柔らかな風と、葡萄の糖度を決める条件である寒暖の差と美味なワインの条件がととのっています。世界の黄金のルートを行く旅など、アレンジも是非お任せ下さい♪

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ポーランド

ポーランド

楽聖ショパン、物理・科学と二度のノーベル賞を受賞したキュリー婦人、地動説を提唱したコペルニクス。皆ポーランド生まれということをご存知でしたか?彼らのゆかりの地を巡るコースや、ワルシャワから古都クラコフとその近郊の岩塩坑やアウシュビッツといった主要コースの他、関係の深い隣国との国境を越えて行くテーマある旅は、ウクライナ・ベラルーシの実績が豊富なJATMだからこそアレンジできるルートです。また、SNSで話題のザリピエ村や、小ローマと讃えられるサンドミエシュなどポーランドのフォークロア風情あふれる女子旅コースもお勧め♪他にも、ヨーロッパ屈指の山岳リゾート、ザコパネからのタトラ山脈ハイキングや、子供達の教育旅行、冬ならではの旅まで当社にお任せ下さい。

観光スポット

ワルシャワ
ワルシャワ
第二次大戦で廃墟となりながら、窓の位置から壁のひびまで忠実に再現し、17世紀の旧市街の姿を取り戻したポーランドの首都ワルシャワ。北のパリとも讃えられるほどに完全復興を遂げたその過程も含め、「ワルシャワ歴史地区」は世界遺産に登録されました。
耳寄り情報 ショパンゆかりの建造物の近くには、ショパンの椅子がおかれています。椅子にあるボタンを押すと、名曲が流れます♪それぞれの場所で違う曲が流れるので、是非お試しを!
クラコフ
クラコフ
中世のポーランド王国の首都がおかれた古都。ワルシャワから高速鉄道で約2時間半、言わば日本の京都のように、ポーランド人が心の拠りどころとします。ポーランド版の人力車!?(馬ですが・・・)、馬車に乗って、旧市街を眺めるのもお勧め。旧市街に隣接し、町を見下ろすように丘に聳えるヴァヴェル城の大聖堂は必見です。
耳寄り情報 ギャラリーや教会など、毎日どこかでコンサートが開催。スケジュールはHPや観光案内所で要チェックです。旧市街の中心にあるヨーロッパ最大のリノック広場では、例年11月の最週の週末からクリスマスマーケットがはじまります。日本でも人気が高まりつつあるポーランド陶器や、山岳部のチーズや羊毛ラグの露天、フォークロアショーなどポーランドならではの楽しみが尽きません。
ザリピエ村
ザリピエ村
「可愛いー!!花柄ペイントのお家」とSNSで拡散したがザリピエ村。民家だけでなく、消防署、そして教会の中まで独特の花模様で埋め尽くされます。1930年代に地元の陶器家フェリツィア・ツリウォがカラフルな花模様をはじめたところ、「可愛いー!!私にも教えて!」と当時の村人も言ったようです。後に花柄コンテストも毎年開かれるようになり、今では30軒以上もの家に花柄ペイントが残ります。個人では鉄道駅を降りて、さらにバスは1-2時間に1本と、一日がかりでも巡るのが大変な村もオプショナルツアーでは半日で効率良く回れます。注)一般家庭なので、博物館やセンター以外、内装は見れません。
耳寄り情報 ポーランドでは、煙突を建てられる=裕福と見なされて、煙突税がありました。農地が貧しかったこの村は、煙突を持てない家、税逃れで煙突をあえて建てずに排気口をこっそりデザイン風に壁に設けた民家も多数あったとか。天井に黒く溜まった煤がみっともないと、白い灰で花や植物を描き始めたのが、そもそものはじまり。後にツリウォさんの功績でカラフルで、とても可愛いい村になりました。
ヴィエリチカ岩塩坑
ヴィエリチカ岩塩坑
700年以上にわたってポーランドの富を支えてきた岩塩。ヴィエリチカ岩塩坑はヨーロッパ最古の採掘坑で、内部の聖キンガ礼拝堂は階段や床、祭壇、シャンデリアをはじめ岩塩で作られ荘厳な雰囲気を漂わせています。
耳寄り情報 中にあるお土産屋さんには、ここでしか買えないものもたくさん。バスソルトなど、お手軽なお土産の他、ヴィエリチカで採れた塩の結晶をつなげたブレスレットなどはは、自分土産にぴったしです。
ザモシチ
ザモシチ
他の都市の歴史とは異なり、富豪ザモイスキ公が自分の好きなスタイルで街を作ろう!1580年という時代に約18年の時をかけて築き上げた、実に斬新な町です。イタリアのパドヴァに留学していたザモイスキはルネサンスの虜になり、24ヘクタールの理想郷を造り上げたのです。
耳寄り情報 ルネサンスの真珠と称される世界遺産の町と称されるザモシチは、ワルシャワやクラコフからはほど遠くとも、ウクライナのリヴィフからポーランドに抜ける主要道上にあります。ポーランドの奥深さを味わえる必見の地です。

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バルト三国

バルト三国

フィンランドの南、バルト海の東岸に並ぶエストニア、ラトビア、リトアニアからなるバルト三国。おとぎ話に出てくるような中世の街並みが残こり、ソ連から独立し現在は欧州連合・NATO加盟国でユーロが使えることが共通点。お洒落なカフェや店が並び、町歩きがとても楽しい街々です。とはいえ、歴史的背景や宗派、文化も多様なので興味深い発見がつきません。その違いを知らずに行って帰ってしまうと、どこがどの国だっけ?となりがちな三国。それぞれの違いと魅力を、キーワードと観光名所を用いて紹介します。

観光スポット

リトアニア

首都ビリニュス
首都ビリニュス
キーワード 15世紀に欧州最大にまで拡大したリトアニア大公国
三国の首都で唯一海に面せずとも、唯一大公国を築いたリトアニアの古都ビリニュス。リトアニア人のアイデンティティーは大公国に帰し、ビリニュス各所にその栄光が見られます。例えば、大公国の絶頂期に建てられた「聖ペテロ・パウロ教会」。その内部は世界最多の約2000もの漆喰彫刻で埋め尽くされ当時の繁栄が伺えます。また、ラトビアのリガとは対照的に北ドイツ中心のハンザ同盟(貿易の都市同盟)を受け入れず、同盟独特の建築がほぼ残っていないことも特徴。他にも、ナポレオンに「持って帰りたい」とまで言わしめた、フランボアイヤン様式の外観が最高に美しい「聖アンナ教会」など、輝かしい繁栄を内と外に秘めた町並みこそがビリニュスの面白さにも、時の王自らがカトリックを受け入れ建設した13世紀の「ビリニュス大聖堂」、約四世紀に渡り繁栄した「リトアニア大公宮殿」、戦火を逃れ現存する数少ない城門「夜明けの門」など、大公国の栄光を今に伝える旧市街をお楽しみ下さい♪
カウナス
カウナス
キーワード 6000人のユダヤ人を救った杉原千畝
一気に名が知れるきっかけとなった2015年の邦画「杉原千畝 SUGIHARA CHIUNE」。緑豊かなカウナスの高級住宅地の中に佇む旧日本領事館。そこでユダヤ人にシベリア鉄道経由の日本通過ビザを出した杉原千畝は、日本のシンドラーと讃えられます。三国で一番西よりに位置し、ポーランドと国境を接するリトアニアは、ユダヤ人も多かったよう。旧領事館は記念館として公開され、当時の様子が残ります。中世ドイツ騎士団からの度重なる侵攻に耐えた公国の砦カウナス城も必見です。
クルシュー砂州
クルシュー砂州
キーワード 世界地図を今すぐチェック!
「ヴェニスに死す」で知られる作家、トーマス・マンが“北のサハラ”と呼んだクルシュー砂州。戦後森林再生も行われ世界遺産に登録されました。世界地図でバルト海に面し不思議と細長く延びる土地を探して見て下さい。ここが98kmもラグーンが続くクルシュー砂州です。さらに砂州を南へなぞって行くと、教科書でなったことがあるはず!ロシアの飛び地カリニングラードの名があります。三国で一番西にありながら砂州の中間にロシアとの国境が敷かれる不思議な場所です。神話の宝庫、リトアニアではこの海岸で戯れていた少女の女神ネリンガがラグーンを創出したと伝えられています。
十字架の丘
十字架の丘
キーワード 民族回帰
ソ連の占領時代に亡くなった家族、友人を追悼するために人々が持ち寄った無数の十字架が悲しい歴史を語りかけます。古来、自然崇拝を重んじた人々は十字架にも草木の模様を織り交ぜリトアニアの独立と平和を願いました。三国で開催行される「夏至祭」は、古来の自然崇拝信仰の祭です。2018年は、リトアニアの独立戦争(ソ連からの一度目の独立)からちょうど100年、5年に一度開かれる「歌と踊りの祭典」は民族回帰の原点で、来年はさらに盛大に開催予定です。

ラトビア

首都リガ
首都リガ
キーワード ハンザ同盟の活躍、支配と折衷
三国の中央に位置し、2世紀には交易の拠点と記されるバルト海に面する首都リガ。時代ごとの特徴が残るカラフルで可愛らしい「三兄弟」が代表的な建物ですが、良港とハンザ同盟(バルト海の貿易都市同盟)の交易で発展、時の権力を受け入れ支配されながら発展した都です。 ◆12世紀:キリスト教が入いる→王自ら建てたビリニュスの大聖堂とは対照的に、ローマ教皇から命じられたアルベルト司教が建てた「リガ大聖堂」はバルト三国で最大になり、世界で4番目に大きなパイプオルガンも備ます。 ◆13~15世紀には中世ドイツのハンザ同盟が活躍→中世ドイツのの面影を残す街並みで中でも「ブラック・ヘッド・ハウス」ギルド(職業組合)の鮮やかな建物で、独身男性の集いの場でした。富を拡大したこの頃までの建物が多く残るのが、リガの特徴の一つ。 ◆16世紀のリヴォニア戦争後にはポーランド・リトアニア公国の一部になり、17世紀にはスウェーデンに侵略され「スウェーデン門・兵舎」を残し、そして北方戦争後の18~19世紀にはロシア帝国の一部に編入され厳しい時代が続きました。 ◆19世紀末~20世紀初頭:偉大な彫刻家ミハエル・エイジェンシュテイン(映画『戦艦ポチョムキン』で知られるセルゲイ・エイジェンシュテインの父親)は植物や動物の装飾にラトビアの神話や民話を織り交ぜた彫刻を多く残しました。新市街の「アールヌーボー建築の数々」は、折衷を重んじたリガ独特のものです。
ルンダーレ宮殿
ルンダーレ宮殿
キーワード 帝政ロシア
帝政ロシアの女王となったアンナの寵愛を受けたビロン公の夏の宮殿。18世紀に立てられた宮殿には、138もの部屋があります。サンクトペテルブルクのピョートル大帝の夏の宮殿と同じ建築家ラストレッリが設計し、バロック-ロココ様式の美しさは「北のベルサイユ宮殿」と称されます。統治されながらも自由を得て、芸術が花開いたのもこの時期です。

エストニア

首都タリン
首都タリン
キーワード 城壁と塔
リガ同様にバルト海に面し、支配者が幾度も変わったタリン。頑丈な城壁で攻撃からも耐え、今も約1.9km(厚みは最大で3m)もの城壁が囲み、24のもの塔や石畳がここまで残る旧市街は、世界でも多くはありません。山の手にある2つの展望台は、タリンを見渡せる見逃せないポイントです!徒歩で歩くのにちょうど良い広さの中に、次々に違う印象の小径があらわれ、面白い名前のついた塔めぐりも楽しいのがタリンの特徴。エストニア人が11世紀に丘の上に建て始めたトーンペア地区には、デンマーク人が拡大した「トーンペア城」やタリン最古の「聖母マリア教会」の他、帝政ロシア時代の「国会議事堂」「アレクサンドロフネフスキー教会」が隣接します。丘の上と下町は「長い足」「短い足」と名のついた2つの路地がつなぎます。下町には中世にギルドが入ったアーチの残る「聖カテリーナ通り」、旧市庁舎がある「ラエコヤ広場」「三人姉妹(リガは三兄弟)」が主な見所。旧市街から車で15分ほどの場所にある、「エストニア野外博物館」も時間があれば是非行きたい場所。
サーレマー島・ムフ島、キフヌ島
サーレマー島・ムフ島、キフヌ島
キーワード 原風景
1,500もの島々が浮かぶバルト湾。なかでも最大がサーレマー島で「風車の島」としても知られています。サーレマー島から細い道で繫がるムフ島は、凍ったバルト海を渡り侵入した騎士団にエストニア人が降伏した歴史もあり、白川郷のような18~19世紀の「茅葺屋根」の家並みが人気です。他にも世界無形文化遺産に指定されているキフヌ島は時間があれば、是非行きたい場所。これらの島々では150年もの歴史がある泥のエステ(スパ)も、リーズナブルと観光客に人気が上がっています。
ラヘマー国立公園
ラヘマー国立公園
キーワード 豊かな自然
首都タリンから70km北に位置する国立公園。エストニアの自然を満喫できる風光明媚なエリアです。なかでもヴィル湿原は散策にうってつけ。コテージでバーベキューや現地のサウナも体験できる場所。

JATMのお勧めルート

ツアーの他にも、タリンからサンクトペテルブルへ抜けるフェリーをお勧めします。船から見るタリンの旧市街は美しく、フィン・ウイグル語族が入ってきたとされる海からのルートを追体験できるので情緒も満点。また帝政ロシアの華やかな芸術をたどるのも興味深いです。一般的な観光ツアーでは飛行機やバスで通り過ぎてしまうところですが、JATMではこのようにディテールを大切にした旅作りもご提案できます。

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コーカサス三国

シルクロードの交通の要所であったコーカサス三国。旧ソ連の傘下にあり1991年に独立を果たしました。短期間で三国を一気に巡るツアーが多いため、違いや魅力を分からずに行って帰ってしまうと、この三カ国もごちゃまぜな印象になりがちです。ここでは三国の魅力と違いを観光地とキーワードを用いて紹介します。JATMでは、名所を巡る三カ国周遊はもちろん、一カ国の魅力をじっくり味わうコースや、コーカサスハイキングの他、「美酒」「シルクロード」「女子旅」「旧約聖書の世界」「聖地巡礼」などテーマに添った旅(隣国イランとの組み合わせも含め)もお勧めします。

観光スポット

アルメニア

アララト山
アララト山
キーワード 旧約聖書の世界
アララト山にノアの方舟がたどり着いた伝説は有名。現在はトルコの領土内にありますが、ウラルトゥ王国時代から後世のパグラト朝までアルメニアの中心で、キリスト教徒のアルメニア人の心のよりどころです。天気が良ければ、首都エレバン市内からもアララト山のパノラマをご覧いただけます。アララトにほど近い、「ホルヴィラップ修道院」は、アルメニアの観光に欠かせません。
世界遺産を含む修道院の数々
世界遺産を含む修道院の数々
キーワード 世界初のキリスト教受容国
301年、世界に先駆けて王がキリスト教の洗礼を受けキリスト教を国教としたアルメニア、夢に出たお告げの地に「エチミアジン大聖堂」を建てました。世界最古の教会の一つで、世界中に暮らすアルメニア系移民も巡礼に訪れる、アルメニア正教の総本山です。グルジアから抜けていくコースでは、ロリ地方の世界遺産「ハフパット修道院」「サナヒン修道院」をご覧頂きます。欧州のロマネスク様式(11-12世紀)よりも400年以上前より、外郭に十字架の形を持たせ、その十字の翼に高いドーム屋根を持たせた様式が見られ、アルメニアの建築様式はロマネスクの先駆けとも言われていてます。エチミアジン近郊にある7世紀前半の「聖フリプシメ聖堂」はその原型でもあり、7世紀中期には「ズヴァルトノッツの大聖堂」では完全に円形の四方を用いました。岩山を刳り貫いて作られた「ゲガルド修道院」は最高傑作と言われています。欧州に行かれた方には、この建築技術の高さも是非比べていただきたいポイントです!
キリスト教以前の遺跡や神殿
キリスト教以前の遺跡や神殿
キーワード 石の文化、多様な世界遺産
アルメニアのストーンヘンジ、パワースポットとも言われアルメニア人なら知らない人がいない「ゾォラツ・カレール」の遺跡。約223の石柱が大地から無造作に並べられ、その歴史は紀元前約5000年と推定されます。 アルメニアは紀元前14世紀頃にはヒッタイト王国の影響をうけ、前9世紀頃には最初の統一国家ウラルトゥ王国(アルメニア王国)がヴァン湖(現在はトルコ領土内)のほとりに栄えました。そのヴァン湖から名前をとった、アルメニア最大の「セヴァン湖」周辺には、「石の十字架模様の碑-ハチュカル-」と呼ばれる独特なの碑が多くあります。ノラドゥズ村の墓地が特に有名ですが、チュカルの原型はキリスト教以前と伝えられます。交易の中継地であったアルメニアには、ギリシャ建築の「ガルニ神殿」がありますが、その神殿はすぐ裏の層雲峡ににた渓谷から採石した石を利用しています。首都エレバンの「共和国広場」は国内で取れた桜色に染まる大理石ででき、近郊から取れる黒曜石からはお土産が作られるなど、アルメニアの名所には必ず「石」が関わります!
多様なハイキングコース
多様なハイキングコース
キーワード 花と景観
アルメニアは豊富な鉱山資源があるだけでなく、自然豊かで散策に面白いコースがたくさんあります。「最高峰アラガツ山(4090m)」もベースキャンプがととのい、中級レベルで登頂が可能です。「ガルニ神殿裏の峡谷ハイキング」は2時間程度でアップダウンも少なく、「デリジャン国立公園」はソ連時代から保養地として有名で森林浴が楽しめます。セヴァン湖からは民族の家を訪れながらキャンプを張るコースや馬で行くコースはヨーロッパ人に人気があります。2013年に出来た5700mもの長さを誇るロープウェイで景色を楽しみ、近隣の花ハイキングを行うコースも近年人気です。春は杏の花から始まり、5月にはポピーが一面に、夏には一面の花畑が広がります。

ジョージア(旧グルジア)

ワイン大国
ワイン大国
キーワード 世界最古のワイン生産
8000年もの歴史を持つとされ、2013年に世界遺産に登録されたジョージアワイン。クヴェヴリという粘土製の容器で発酵させるのが伝統的な生産方法で、クレオパトラがこよなく愛したという言われがあります。名産地「カヘチ地方」ではワインセラーを持つ農家も多く、ティスティングをお楽しみいただけます。日本では希少価値から高値がついてしまいますが、現地では水のように飲まれ、グルジア文字の入ったラベルでお土産にも最適です。ブドウは400種以上と言われていますが、他の国ではほぼ無いサペラヴィ種(ベリー系ですが辛口で深みがある味)がカヘティ地区の特産。サペラヴィ種の中でも厳選されたクヴェヴリ地区で生産されるキンズマラウリ(ルビー色で甘口)や、ツィナンダリ(白の辛口)が海外でも人気の高いワインです。
古都巡り
古都巡り
キーワード 亜細亜とも欧州とも言えない特別空間
古代王国の首都であり、キリスト教化がはじまった聖地「ムツヘタ」や、ハマム(トルコ風呂)からシナゴーク(ユダヤ教寺院)から様々な文化が交差する不思議な空間、首都「トビリシの旧市街」。亜細亜とも欧州とも言えぬ独特な町並みは、流れる空気も独特でジョージアでしか味わうことのできません。迷路のように曲がりくねった路地を思いのまま歩くのも良し、歴史と照らし合わせながら歩くのもまた良しです。トビリシのパノラマが楽しめる「ナリカラ要塞」は是非行きたいところ。
軍用道路と大コーカサス山脈
軍用道路と大コーカサス山脈
キーワード 名前とは別世界
グルジアとロシアを結ぶ軍用道路は、4000-5000m級の山々が連なる大コーカサスの麓を走り抜けます。そのいかめしい名前とは裏腹に、絶景の山間にポツンと佇む教会や素朴な村々の風景は絵画のように美しく、旅人を虜にします。コントラストが美しいアナヌリは、トビリシから日帰りでも行って帰れます。グルジアで2番目に高いカズベキ山(5033m)の拠点となるグダウリにはホテルも多く、連泊すればゆっくりと大コーカサスのハイキングをお楽しみいただけます。
スヴァネティ地方(上スヴァネティ)
スヴァネティ地方(上スヴァネティ)
キーワード 花畑と山岳の民
大コーカサス山脈はカスピ海から黒海まで1200km続き、ジョージアの西部にあたる高山地域はスヴァネティ地方と呼ばれます。高山に住むスヴァン人に由来し、5000m級の山々に他の地域とはまた違った景色がご覧いただけます。欧州で一番高い村である「ウシュグリ村(標高約2,200m)」の他、中心地「メスティア(標高約1500m)」など、この地方には独特の高い塔を持った家が特徴的です。勇敢な山の民は、この高い塔から敵の侵入を見張ったと言われています。欧州を震撼させた13世紀のモンゴル軍もこの地域までは届きませんでした。この地域はヨーロッパ最後の秘境と言われ、柵も無く花の上を歩いてしまうお花畑のハイキングルートが多数あります。レベルに応じて、ハイキング仲間でのご旅行もアレンジいたします。

アゼルバイジャン

石油・天然ガスで潤う国
石油・天然ガスで潤う国
キーワード コントラストと火
イスラム教国でありながら、女性達も自由にお洒落を楽しみ、ゴージャスなディスプレーイや最先端のものが溢れる首都「バクー」。新市街の風景はまるでヨーロッパのようで、この活気の源は、カスピ海の天然資源、石油や天然ガスの恩恵によります。その為、高級ホテルも多く、そのホテル内のSPAも比較的安いのも魅力的。イスラム国でも女性が気兼ねなく旅できるも特徴です。一方、旧市街に一方足を踏み入れるとペルシャやアラブの香漂うラビリンスのような路地が続き、近代的な新市街とのコントラストが印象的。国章の中心には炎が描かれ、アゼルバイジャンにとって「火」は国のシンボルです。バクー郊外にある「永遠の火」は拝火教(ゾロアスター教)の聖地で、約3000年もの間、ともしびを絶やすことがありません。他にも天然ガスを排出している「火の山」「石油櫓」も観光スポットです。
シルクロードの足音
シルクロードの足音
キーワード キャラバンサライと工芸品
コーカサス三国の中で、アゼルバイジャン人は唯一トュルク(トルコ語)系のトルコ人やトルクメニスタン人と非常に近い民族で、歴史や文化的にもトルコやペルシャと深い関係があります。シルクロードの拠点であった古都「シェキ」には、当時独立して支配していた「ハーンの宮殿」が現存し、隊商兵の宿であった「キャラバンサライ」は現在ホテルとして利用されています。他にも廃墟となり風化されたキャランバンサライの跡も多く道中見かけます。耐久性が高いアゼルバイジャン絨毯は需要も高く、市場でも目にします。最近は女性アーティストによる現代風のシルクスカーフも世界的な評価を受け、絨毯と並ぶお土産になりました。
旅の醍醐味、美食の数々
旅の醍醐味、美食の数々
キーワード カスピ海
ペルシャとトルコのてテイストが交じり合ったアゼルバイジャン料理。テーブルにたくさん並べて大勢で楽しく取り分けるのがコーカサス流です。日本でも話題になった「カスピ海ヨーグルト」ですが、地元の人々は家でもヨーグルトを作ります。このヨーグルトを使い蒸し鶏と野菜をあわせたヨーグルトサラダ(ヌラニエ)や、ヨーグルトの酵素の力でお肉を柔らかくしたケバブも絶品。黒海やカスピ海をまたぎトルコやバルカン半島、イランでも良く食されるヨーグルトスープや、ヨーグルトに水と塩を入れ泡立てた飲み物アイランなど、ヨーグルトは家庭でもレストランでも人気です。カスピ海で名高いキャビアの親、チョウザメのグリルや、胡桃をふんだんにつかったケーキ、紅茶と果物のシロップ漬といったデザートも有名です。