旅の記録(詳細)

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少数民族に出会う旅 -ナナイ族-

プロフィール

名前:やっしー

職業:JATM社員

プロフィール:ロシア語は同僚任せだけれども、ロシアもウクライナもコーカサスも大好き! 自然が特に好きで、山や花があれば、テントであれどこへでも! ロシアの知られざる魅力を伝える為に日々働いています♪

ハバロフスク地方には、日本人とそっくりな顔立ちをした北方少数民族が暮らしています。少数民族同士やロシア人、近郊の中国人とも混血も多く近代化が進みますが、今も伝統を大切にする、ハバロフスクの町から一番近いナナイ人の村、シカチ・アリャンを訪れました。

ナナイ人てどんな人達?

アムール川のほとりで暮らし、日本人とそっくりな顔立ちと背丈のナナイ人。アムール川の上流に暮らし、言葉はツングース系で極東ロシア内に約13000人いると言われています。漁業と狩猟が彼らの生業。半生状態で軽く燻したお刺身<タラ>や、焼いたりシンプルな味付けをした魚を毎日食べます。ヨモギと一緒に料理すれば殺菌作用があることも、代々引き継がれているとか。取れたてのイクラも美味。今も昔もナナイ人はアムール川と共存します。ナナイ料理は、ナナイ人の村でしか食べれません!

ペテログリフ(岩絵)の伝説

ナナイ人の伝説では、昔太陽は3つあって熱さで石も柔らかったと。余りにも暑いので、男女がそれぞれ太陽を弓矢で射ったので、太陽は1つになったとか。今だ謎が多いナナイの岩絵ですが、約13000~14000年前に氷河期を迎える前に描かれ(岩に描ける柔らかさだった)、熱帯地方にしかないはずの弦を持つ植物の生息が見られるなど、伝説を真実と思わせるような発見も多いとか!?シャーマニズムを信じるナナイ族は、ペテログリフを先祖の地として、今も崇めています。

魚は富、お金の象徴

魚の皮を鞣して作られた服や靴。鱗を丸めて作られたネックレス。骨削って作ったおもちゃ。ナナイ人は昔は全て魚を余すことなく使っていたと。数百年前より、アムールを挟んでお隣の清王朝との行き来が増え、布やボタンの文化にとって変わりました。近年は日本同様に洋服を着て暮らしますが、ハレの日には伝統衣装を纏い、魚の鞣し文化が見直されはじめたそうです。今も昔も魚は、富=お金のモチーフ。カメ=長寿、鳥=恋愛、太陽=安全、絵柄に祈りを込めたお守りを、村のおばあちゃん達がこさえます。なんだかとても懐かしさを感じる訪問でした。